チェーンソー 大がかりな修理 ハスクバーナ238 続編
チェーンソー 大がかりな修理 ハスクバーナ238 続編
前回からの続き。
開けてビックリ、ピストンが破損していたハスクバーナ。
とりあえず修理が一段落したので記録。
まずはここから ↓
中国製のピストン、届くのがめちゃくちゃ早かった。コロナの影響でヒマなんかな?
で、ハスクバーナを分解。
ちゃっちゃと組み付けます。
サークリップというものをピストンに組み付けるのが一番キライな作業。
クリップがとても固くて地味にイヤな作業です。
↓ 無事ついた。実はクリップにも向きがあったような…
リコイルを引っ張って、ピストンの動作を見てニヤニヤしようとしていたところ…
なんとここで引っかかって動かない。最悪です。
よく見るとビミョーに縦の長さの違うピストン。上が新品です。
新ピストンの下部が大きすぎてつっかえるんですよね。
1mmくらいの話ですが、どうしようもないから削ることにしました、グラインダーやらヤスリやらでガリガリガリと。
再度取り付けしてスムーズに動くことを確認して、すべて元通りに組み直す。
これで動作すれば文句ない。
で、ダメなんですよねぇ...
本当に参りました。
新ピストンでもちゃんと圧縮があるように思えますが、エンジンが一瞬しか動かない。
キャブまではちゃんと燃料が来ているので、点火系の問題?
モノは試しとマフラーを外して始動してみると、さっきよりは動作時間が長くなった。
でも全然パワー不足。ボスンボスンと回ってすぐに落ちます。
やはり純正ピストンじゃないとダメなのか?
もうイヤ! とその日は不貞寝します。
ジャンク品としてプラマイゼロの価格で売れればいいや、と思っていました。
そしたら夜中に目が覚めて、改めて原因を考えてみたんですよ。
プラグの火花は問題なさそう(それでも点火系の問題なら部品ないしお手上げ) → ピストンの圧縮はある → この条件ですぐにエンジンが落ちるのはおかしい → マフラー取ったら多少改善された → 排気か? でもマフラー洗浄済みだし、外しても動作が持続しないし…
( ゚д゚) ハゥアッ!!!
答えがわかった気がします。
翌日、改めてピストンを見ます、純正ピストンの見た目 ↓
こんな風に横がスカスカなんですよね、変わった見た目だなぁくらいにしか思っていませんでしたが。
ピストンが収納されるシリンダー側を見ます。
黄色い矢印方向に燃料と空気が入って、抜けていきます。
オレンジの丸の部分には奇妙な横穴が縦に2つあるんですよ、反対側にもあります。この穴は縦同士で繋がっています。
この穴に先ほどの純正ピストンのスカスカの面が接します。つまりピストンのこの面が十分に通気しないといけないみたい。
ちなみにこの穴は掃気ポートと言います、まぁ詳しい挙動の説明は省きます。
困ったことに中華ピストンは通気口がない。仕方ないのでこうです。
もうやぶれかぶれ。ドリルで穴を開けたのと、下側をえぐるように削りました。
しっかりしたボール盤などの卓上工具があればもう少しまともに出来るんですけどね。
何はともあれ、これでちゃんとエンジン動作したんですよ 笑
ピストンは高速で上下していますので、こんな穴がなくても掃気ポートが常に完全に塞がれていたわけでもなく、ちゃんと動作してくれそうなもんですけど、いやはや繊細ですね。
純正から比べるとたぶんパワーが落ちたりしていると思いますが、まぁいいや。
本当はもっと穴を広げて通気を改善すべきな気がしますが、今はこれ以上分解したり組んだりする気になれません。
まったく苦労させてくれました、こんなの修理というよりは改造です。
売るに売れないので自分用になりました(でもデザインは気にいっています)。
おしまい