草刈機と格闘。
台風が来ているということで、真夏日から少し開放されました。
特別雨が降ったわけでもないので普通に暑いんですけどね、日差しがないだけマシです。
しばらくすると雨が降ることはわかっているので、今日は水まきの心配がないわけ。見回りして、よく成っている野菜を収穫して、納品しておしまい。
そこで、以前から先延ばしにしていた草刈機の修理に着手しました。
なぜか写真は一枚も撮っていないので臨場感は皆無。
以下、内容を記します。
ケイズファームには現在3台の草刈機があります、ヤフオクで買ったり、貰い物だったり。
3台あっても現状、全部動かない状態です。
で、修理したいけどやり方もよくわかんないし、工具も大してないし、ということで先延ばし。
農業者たるや、草刈機の修理くらいはできてなんぼのもん。
YouTubeで修理動画を見まくって準備はOK。
近隣のコメリで買えるものは買います。
・パーツクリーナー: 部品の掃除に
・キャブクリーナー: 同上、主にキャブレター用。こちらのが汚れを溶かす力が高い
・オイルスプレー: 錆びて固いネジにかけておきます
・専用のグリス: 内部のギヤのメンテナンスに
・混合ガソリン: 燃料
・ラチェットセット: ブレードを外すのに必要だったり
・プライマリポンプなどのパーツ: 消耗品
こんなもんです、あとはドライバーセットがあれば出来る。全部で6000円くらいですかね。
他の機械の修理にも使い回せるので、別に高いと思わない。
ということで私が思う「草刈機の調子が悪い時にすべきこと」を出来るだけ楽な順から書きます。
古い燃料は捨てて新しい燃料でトライする: まずはここから。
排気口の掃除: ドライバー等でマフラーの排気口を通す、もし詰まっているとそれだけで動かないかも知れないので。
エアクリーナーの交換: スポンジみたいなパーツ、経年によってボロボロになります。これがなくてもエンジンの始動には関係ありませんが、実際に使う時はちゃんと付けないとエンジンにゴミが入り込むかも知れない。パーツ自体もホームセンターで売ってますし、その辺のスポンジ切って使っても良い。
ネジ調整: エンジンがかかるのにしばらくすると止まるとか、吹け上がらないなどは、とりあえずネジ調整をしてみます、そもそもエンジンがかからないならこの項目はスキップ。
個体によってネジの位置が違うので戸惑いますが、キャブレターには燃料の濃さを調整するネジがあります(出来ないキャブレターもあります)、スロー調整とかエアスクリューといわれるものです。燃料が濃すぎても薄すぎてもエンジンには良くないそう。
多くのキャブレターでは、ネジ全閉の状態から1回転半戻した位置が規定になっていますので、そこから調整をするとまずまず安全。
とりあえずはアクセル全開であろうとエンジンが動く状態にして、このネジを調整し、低速~高速に変えてもエンジンが動いてくれる位置を探る。
高速が回りすぎるのも良くありません、エンジン焼き付くのはイヤなので安全そうな回転音で収めます。
上の作業で大まかな調整をしたら、アイドリング調整のネジというのもあるので、最低速にしてアイドリングネジを調整、ブレードがギリギリ回らないくらいの位置を探しだし、またスロー調整、さらにアイドリング調整...これを繰り返して、最適な位置を合わせます。
プラグ交換: プラグを外して、プラグキャップをまた付けて、先端をどこか鉄の部分にくっつけてリコイルスターター(エンジンかける時に引くヒモ)を引く、火花飛んでるか確認、飛んでないならとりあえずは交換。スイッチオンしないと火花飛ばないのでお忘れなく。
プラグを外したら、せっかくなのでパーツクリーナーにビチャっとつけて置くか、拭くかして汚れを取っておきましょう。先端が白くなっていたらそろそろ交換です。
プラグはホールセンターに売ってるので、これで直るなら楽勝。
プラグが新品なのに火花が飛ばないのはイグニッションコイルかスイッチ不良。スイッチ配線の断線ならすぐに直りますが、イグニッションコイル交換は割りに合わない修理になります、部品が見つからないか、あっても高いので。中国製の汎用品でも使う気合がないと修理すらチュウチョします。
タンク周り: 忘れてましたが、タンクも重要。
タンクから燃料を吸い上げるホースがもろくて(ゴム製なので)、穴があいたり、ちぎれたりする。
燃料タンクに沈めるフィルターの部分が詰まってもダメ。
何気にキャップも小さい穴があって圧力の調整をしているそうなので、詰まっていないか確認が必要。パーツクリーナーでも吹いて通しておきましょう。
マフラーの掃除: マフラー不良なんて普通ありませんから穴さえ通せばスキップしても良いです。
機体によってはドライバーでネジをたくさん外す必要があります。
草刈機のマフラーは大抵金属の箱で、分解していけば中も見れます、汚れが酷かったらドライバーなどで削り落とす。
はっきり言ってマフラーの汚れを削り落とすのは大変、というかベッタリしてて落ちないので、バーナーとか焚き火でマフラーを焼いてカーボンを燃やす方法が推奨されています。
私はこれでマフラーを1つ溶かしました。
↑これは実話でバカ話ですが、実際この手のマフラーは焼いて掃除するようです。
キャブ回り: 上記でもダメなら、いよいよキャブレターです。
僕は一台潰すつもりで分解しまくって大体中身が把握できましたが、長年分解されてないキャブレターは部品がひっついていて簡単には外れないので、注意が必要です。
キャブについているプライマリポンプの交換 ← 燃料を吸い上げるために押すポンプです。プラスチック製なので、日光にさらされたり、経年で割れるので交換しましょう。ホームセンターで売っているので楽勝。
それでもダメならもっとキャブを分解です。簡単に開かないようなら木づちでトントンして、パカッと開けましょう。
金属の間に挟まっているプラスチックやゴムのパーツは経年で劣化するので、やはり交換ですが、これらはホームセンターに売っていないことが多いので、お取り寄せかネット注文になります。必ずキャブレターの型番で確認するべきです。
キャブレターにあるたくさんの穴も徹底的にキャブクリーナーで洗浄しましょう、そのあとパーツクリーナーで洗い流します。これら強い溶剤が飛び散るので、ゴーグルを着用すること。
出来れば固めのブラシの毛を一本用意して、詰まってそうな穴は通しておくのが良いです。汚れが酷いと、灯油に一晩浸す。
洗浄が終わればまた組み上げます。
以上。
修理の戦績は、3台中2台成功。
一台はマフラー溶かしたので再起不能レベル、マフラーも自作しようかな。
思ったのは、草刈機の修理というとすぐ分解に手を出してしまいそうですが、それ以前の注意点がたくさんあるのでそっちを先に試すべき、ということ。
特にキャブ洗浄は交換パーツが手元にないのに分解するのは注意が必要。ゴムパーツを破いてしまったら、パーツが手元に届くまで作業中断です。
で、誰が読むのかこのエントリー。
おしまい
追記:
結構前に書いた記事なので、適宜間違いなどを修正してあります。